久しぶりであさから起きています。
先日、あるひととの会話中に三島由紀夫の〔音楽〕の話題が出て
(そういえばそういうのもありましたなぁ)
とばかりに、3年まえの引っ越し荷物のなかからその文庫本を掘り出し
久しぶりで読みました。
僕がいちばん好きなのは〔禁色〕でして、〔音楽〕はそのタッチが少々
かるく、さりとて面白いことにはちがいなく、
(あぁ、見事な構造ですなぁ)
とおもいつつも、おなはしよりもその向こう側に見え隠れする何かを
たのしみました。
〔音楽〕には登場しませんが、〔禁色〕に頻出する語として
「肉の匂い」があり、僕はその響きそのものがたまらなく好きで、
ややもすれば市民として非常にキワドイ線上を歩みそうな、
そのギリギリのライン、とはいえその線の両側を正否で
分つようなイメージもなく、ただただ勝手に設定したラインとの
位置関係をたのしんだりしたものです。
そのたのしみは、ここ数ヶ月すっかり忘れたものとなっていましたが、
つい先日にわかにそれが喚起され、それはそれはたいそう
たのしかったものでした。
どうですか、まったく意味不明でしょう。
それでよいのです。
書いている僕でさえ分かっていないのですから。
さて、江ノ島ちかくの〔M〕でコーヒーをのみ、
あさから鋭い日差しを浴びて、手帳にあれこれと予定などを
書き込みます。
かつては一度メモを取れば、そのメモを棄てても問題のないくらいに
確かな記憶力がありましたが、ここ数年はメモを頼りにしていても
エラーをする、たとえばリハの時刻をまちがえたり、ひどい場合には
本番をすっぽかすといった愚行を犯したりしています。
その愚行の繰り返しが常態となれば、いよいよメモはその役割から
解き放たれ、ひとつの形ある作品として地位を得ることなのでしょうが、
いまのところはメモの地位を保っておる次第です。
そういうふうに手帳をつらつらと眺めれば、きょうは大好きなバンドの
ひとつであるトランポリンのライブが。
久しぶりで観に行きたい気持ちなのです。
posted by minoru "dummy" koike at 09:41|
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